実施日時 | 2015年11月10日(金) 13:25~14:10 |
実施場所 | 京都教育大学付属桃山小学校 |
対象 | 小学校4年生 1クラス 35名 |
当日の様子
2015年11月10日、京都教育大学付属桃山小学校において、社会科「くらしとごみ」の単元にて、高レベル放射性廃棄物についての学習が行われました。
授業は、「家庭で捨てるのがやっかいなごみは何でしょう」という質問から始まりました。
油はそのまま流せないので手間がかかる、生ごみは汁やにおいがあるから、自転車のバッテリーは危ないし捨て方がわからない、包丁はケガするかもしれない、ベッドはお金がかかるなどの意見から、「やっかい」であることには理由があるということに注目しました。
次に日本で一番やっかいなごみが発電所から出るということが平岡先生から説明され、火力発電所と原子力発電所から出るごみにどんなものがあるかを考えました。その中で、原子力発電所から出る高レベル放射性廃棄物について、その名前からどんなイメージを持つのかを発表し合い、具体的にどのようなものなのか、どこにどれくらいあるのかなどを学習しました。
後半は、この高レベル放射性廃棄物をどうやって捨てたらいいかを考えました。5つの処分方法を知り、その中でどの方法がいいかを、選んだ理由をふまえて発表し合いました。
みんなの発表を聞いた後でもう一度、どの処分方法がいいかを選択。意見を変えた理由・変えなかった理由をワークシートにまとめました。最後に、より良い処分方法を選ぶためにはどんなことを学んだらいいのかをまとめて、次の時間にはそれを調べていこう、という予告がされました。
京都教育大学附属桃山小学校 平岡信之 教諭
小学校4年生1クラスを対象に行なった。
単元計画
教科 | 社会科 |
学習のねらい |
(社会的事象への関心・意欲・態度)
・ごみの処理や対策について関心を持ち、自分の生活を振り返り、自らのごみに対する態度を見直そうとする。 (社会的な思考・判断・表現)
・ごみを減らすために行われている取り組みを知り、自分たちにできることや新たな工夫や考え表現することができる。 (資料活用の技能)
・ごみに関する資料やグラフを読み取ること、ごみ処理場での調査結果を活用すること、市町村のホームページや関連機関から情報を収集することなどを通して、ごみに対する取り組みを調べることができる。 (社会的事象についての知識・理解)
・ごみ処理のしくみと問題点を知り、ごみの分別収集によって、資源として再利用・再生利用することができることを理解する。また、ごみの減量のためには、市民一人一人の協力が欠かせないことを理解する。 |
単元指導計画 (全25時間) |
第1次 身のまわりのごみについて考えよう…2時間・身のまわりのごみについて考えよう…2時間 第2次 自分の町のごみに対する取り組みを調べよう…6時間
・自分の住む町のごみ出しの実態を調べよう…2時間 第3次 ごみのゆくえをしらべよう…4時間・家庭から出たごみが最終処分されるまで流れを調べよう 第4次 ごみ処理の現場を見学しよう…5時間
・調べるテーマを決め、ごみ処分場見学の計画を立てよう…1時間 第5次 調べたことをまとめて発表しよう…5時間
・調査結果や取材メモをもとに新聞にまとめよう 第6次 高レベル放射性廃棄物の処分について考えよう…3時間 (本時)
・高レベル放射性廃棄物の存在を知ろう (本時) |
指導案
高レベル放射性廃棄物の存在を知ろう
目標
・高レベル放射性廃棄物の存在を知り、関心を持って調べようとする。(社会的事象への関心・意欲・態度)
・現段階の知識をもとに望ましい処分方法について考えることができる。(社会的な思考・判断・表現)
学習活動と内容 | 指導上の留意点・支援・評価 |
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導入 |
1.暮らしの中でのやっかいなごみについて話し合う。・わたしたちの暮らしの中でやっかいなごみについて語り合いましょう。 |
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展開 |
1.高レベル放射性廃棄物について知る。
・日本でもっともやっかいだと言われているごみについて考えましょう。それはどのようなごみなのでしょうか? |
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2.高レベル放射性廃棄物の処分方法について考える。・やっかいな高レベル放射性廃棄物を処分する方法について話し合いましょう。
・今の話し合いを踏まえてもう一度選択してみましょう。 |
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3.この問題を考えるのに必要な知識や情報について考える。・どのようなことが分かれば、正しい選択ができると思うか考えてみましょう。 |
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まとめ |
1.今日の学習を振り返る。・ワークシートに分かったこと、わからなかったこと、もっと調べてみたいこと、自分の選択の根拠を示して記入しましょう。 |
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