ポシヴァ社(Posiva社)との技術協力協定の締結について

平成13年5月29日
原子力発電環境整備機構

 

原子力発電環境整備機構とポシヴァ社(POSIVA、フィンランド:参考参照)は、高レベル放射性廃棄物管理分野における技術協力協定を下記のとおり締結いたします(平成13年5月29日[火]日本時間16:30締結予定)。

  

 
1.締結日
平成13年5月29日(火)

 
2.場所
ポシヴァ社 本社 (ヘルシンキ、フィンランド)


3.締結者
原子力発電環境整備機構 理事長 外門一直
ポシヴァ社 社長 ヴェイヨ・リハネン(Mr.Veijo Ryhänen)

 
4.目的
原子力発電環境整備機構とポシヴァ社は、相互の利益、公平性及び互恵主義に基づき、高レベル放射性廃棄物管理分野における相互に合意する項目に関して協力を行う。

 
5.協定の概要
ポシヴァ社及び原子力発電環境整備機構は、追跡性・透明性の確保に配慮することを基本方針として、技術協力を進める。
協力の範囲

1. サイト選定プロセスを促進するための取り組み方策
2. 地質環境の選定と特性調査に関わる方法論及び手法
3. 処分場と人工バリアに関する工学技術
4. 地層処分システムの性能評価に関する方法論と手法
5. 情報の品質管理と品質保証
6. パブリックアクセプタンスと信頼性の形成
協力の形態
情報交換、施設訪問、共同研究、人事交流等

 

6.その他
放射性物質環境安全処分国際協会(エドラム:EDRAM)への加盟について
放射性物質環境安全処分国際協会の今年度の会議が平成13年5月30日~平成13年5月31日、スウェーデンで開催される。同会議では、原子力発電環境整備機構の加盟が認められることになっており、当機構から理事長の外門一直が出席する予定である。

以 上

  

(参考)ポシヴァ社の概要(2001年5月現在) 

1.設立 1995年10月

 

2.事業目的
フィンランドにおける使用済み燃料の最終処分に関する実施主体として、サイトの選定から、最終処分地でのサイト特性調査、最終処分場の建設、操業、閉鎖までのすべてについて責任を有する。

 
3.資本金
必要な資金については、フィンランドの電力会社である産業電力会社(TVO)、イマトラン電力会社(IVO、現Fortum Power and Heat Oy)がそれぞれ60%、40%の割合で出資している。

 
4.組織構成
管理部、広報部、事業企画部、開発部、技術部、建設部から構成

 
5.従業員数
約40名

 
6.所在地
Toolonkatu 4, FIN-00100 Helsinki, Finland

 
7.処分費用
FIM 4700million(日本円換算;約850億円、1FIM=18円)
(廃棄体; 2600t、処分深度;500m、規模;0.4×0.7km)

 
8.フィンランドの原子力事情
原子力発電所4基(総電力消費量 の約1/4)

 
9.最近の動き
フィンランド議会は、2001年5月18日、Eurrajoki自治体にあるOlukiluoto地域を使用済み燃料の最終処分場として進めていくことを承認した。今回の承認は、最終処分場の建設がフィンランド国内で社会的にも受け入れられたことを意味する。
この承認により、Posiva社は、今後Olukiluoto地域での岩盤特性調査を進めていくことに焦点を絞ることができる。Olikiluoto地域 では、2~3年以内に、ONKALOと呼ばれる地下岩盤調査施設が建設される計画である。計画によれば、ONKALOの建設は2003年~2004年頃に 開始し、 処分深度での調査は2006年頃には実施する予定である。
処分場の建設は2010年以降、操業は2020年に始まる計画である。