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地層処分では、ガラス固化された高レベル放射性廃棄物を厚い金属製の容器(オーバーパック)に封入し、地下水との接触を防ぎます。また、その周囲を、水を通しにくく放射性物質などの物質を吸着する緩衝材(粘土:ベントナイト)で覆うことで、放射性物質が地下水に溶け出すことを最大限抑えることとしています。
なお、遠い将来のどこかの時点で、仮にオーバーパックが劣化し密封性が失われた場合には、ガラス固化体から緩衝材を経て地下深部の地下水中に放射性物質が溶け出すことが想定されます。その場合においても、処分場は地下水の流れが遅い地下深部を選んで建設しますし、放射性物質は岩盤に吸着されるため、放射性物質が人間の生活環境に到達するまでには非常に長い時間を要します。その間にも放射性物質の放射能は半減期に従って減少していきます。
地層処分の安全性を検討する際に、地表に到達した放射性物質が人間の生活環境に与える悪影響について、安全上厳しい結果になるような設定をしたうえで被ばく量を算定し、安全規制当局が定める基準を満足することを確かめます。<関連リンク>