• サイト選定の段階において、地下深部での坑道掘削に支障が生じるような岩盤強度の低い地域は除外します。また、処分施設の建設においては事前に詳細な地質調査等を行い、岩盤条件に応じて坑道の補強など適切な設計を行います。

     

    処分場の建設において、地下深部の坑道の力学的安定性が確保されない場合は、掘削した部分に素早くコンクリートを吹き付けて固め、さらにロックボルト(岩盤とコンクリートとを固定する特殊なボルト)を岩盤の奥深くにまで打ち込む方法(NATM(ナトム)工法)などにより、力学的安定性を確保し、水平坑道が崩落するような事故を防止します。工事中は岩盤等の変形等を常に監視し、適切な対策を施しながら、慎重に工事を実施していきます。

     

    このほか、建設開始から閉鎖完了までの期間が50年を超える長期に及ぶことから、この期間に坑道の支保材料や、坑内に設置された機器の基礎部等のコンクリートの劣化が考えられます。 これについては、原子力発電所や一般の地下構造物と同様に、日常点検および定期点検を実施し、既存の技術を用い、必要に応じて補修や補強工事等を行っていくことで対応可能と考えます。 なお、地下施設を埋め戻した閉鎖後については、コンクリートで強度を保つ必要はないことから、これらの劣化による強度低下を考慮する必要はありません。

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