佐賀県玄海町の脇山伸太郎町長より、5月10日、高レベル放射性廃棄物の最終処分場の選定に向けた調査の最初のステップとなる「文献調査」の受け入れを表明いただきました。文献調査を受け入れていただいた地域は北海道の寿都町と神恵内村に次いで3カ所目となります。
佐賀県玄海町においては、玄海町旅館組合、玄海町飲食業組合、玄海町防災対策協議会が文献調査の受け入れを求める請願書を町議会に提出したことを受け、4月17日に町議会の原子力対策特別委員会を開催。経済産業省資源エネルギー庁とともにNUMO専務理事の田川も出席し、地層処分事業について説明しました。
その後、同特別委員会の審議などを経て、5月1日、経済産業省資源エネルギー庁から玄海町長に対して文献調査の実施を求める申し入れを行った上で、5月10日、玄海町長に文献調査の申し入れの受け入れを表明いただきました。受け入れの理由について、町長は議会の請願採択について重く受け止めていることを強調した上で、「文献調査の受け入れによってなし崩し的に最終処分地となることはないと思っている」や「交付金目的ではなく、日本のどこかに最終処分場の適地が見つかるための呼び水となったらありがたい」などと述べられました。
地層処分事業を説明するNUMO専務理事 田川
NUMO理事長
近藤 駿介
5月10日、佐賀県玄海町の脇山伸太郎町長が、文献調査の実施を受け入れると表明されました。地域の皆さまには特定放射性廃棄物の最終処分と文献調査にご関心をお持ちいただき、町議会において議論を重ねていただいた上で、脇山町長より前向きなご判断をいただいたことに、心から敬意と感謝の意を表します。
特定放射性廃棄物の最終処分は、日本社会全体で必ず解決しなければならない重要な課題です。NUMOは、最終処分という課題に取り組む上で、全国のできるだけ多くの地域に文献調査を受け入れていただきたいと考えています。玄海町で文献調査にご協力いただけることは、大変ありがたいことです。
NUMOは、最終処分や文献調査に関する地域の皆さまのご関心やご疑問、ご不安にお応えし、議論を深めていただけるよう、玄海町に全面的に協力し、情報提供等を丁寧に進めてまいります。