Q地層処分するって
どのように決まったのですか?
“地層処分ありき”で
進んでいるように感じます…。
A
国際的な見解や法律に基づき着実に進めているもので、“地層処分ありき”ではありません。
高レベル放射性廃棄物の最終処分は、原子力発電を利用するすべての国が抱えている課題です。世界中で様々な方法が検討され、現時点では、国際的に地層処分が最も安全で実現可能な処分方法とされています【図参照】。また、国際条約では「放射性廃棄物は発生した国において処分されるべき」とされ、各国とも自国内での地層処分の実現に向けて取り組んでいます。もちろん日本も、国内で確実に処分しなくてはなりません。
日本では、原子力発電の利用が始まる前から処分方法の検討が開始され、1976年からは地層処分の研究開発が進められてきました。そして1999年、日本でも地層処分が技術的に十分信頼性をもって行えることが報告書※で示されました。翌年に制定された「特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律」の中で、地表から300メートル以上深い地層に処分すると決められています。NUMOはこの法律に基づき、地層処分の実施主体として設立されました。
円滑に地層処分事業を進めるため、NUMOは国際機関の会合等に参加して情報交換をしているほか、国内の研究機関や海外の実施主体などと協力協定等を締結して共同研究なども行っています。
※核燃料サイクル開発機構(現:日本原子力研究開発機構)が、専門家や研究機関による20年以上の調査研究を踏まえて公表した『わが国における高レベル放射性廃棄物地層処分の技術的信頼性—地層処分研究開発第2次取りまとめ—』
日本で開催された放射性物質環境安全処分国際協会(EDRAM)会合の参加者一同(2024年5月)