当機構は、「包括的技術報告:わが国における安全な地層処分の実現 -適切なサイトの選定に向けたセーフティケースの構築-」(以下、包括的技術報告書)を2021年2月に公表するとともに、この英語版(タイトル:The NUMO Pre-siting SDM-based Safety Case)を同年11月に公表し、国際的な視点から包括的技術報告書の技術的な信頼性を確認するために、同年11月より経済協力開発機構/原子力機関(以下、OECD/NEA)による国際レビューを受けています。この国際レビューの一環として、OECD/NEAが国際レビューのために設けている指針に従い、OECD/NEAが組織したレビュー委員会によるワークショップが2022年6月20~24日に東京都内で開催されました。ワークショップでは、レビュー委員会による包括的技術報告書の審議が行われ、最終日の公開セッションにおいて、レビュー委員長から中間的な審議結果の概要を取りまとめたレビューの見解(案)が報告されました。公開セッションには、レビューを受ける当機構のみならず、開催案内からお申し込みいただいた50人以上の方々が対面もしくはオンラインで参加されました。
レビューの見解(案)としては、包括的技術報告書は国際的なセーフティケースの標準に沿っており、現時点の事業フェーズにおいてその役割を十分果たしている、地層処分が日本で実行可能であることを示している、といったことが示されるとともに、今後の事業の進展に応じて機構がセーフティケースを段階的に発展させていくことに向けての推奨事項などが示されました。
レビューの最終報告書は、日本語訳版とともに2022年秋頃にOECD/NEAのウェブサイトにおいて公表される予定です。